「急に胸がドキドキする」
「脈が飛ぶ感じがして気持ち悪い」
「ふっと気が遠くなることがある」
こうした症状は、心臓からの重要なサインかもしれません。
不整脈には、放置しても心配ないものと、治療しないと命に関わるものがあります。
特に注意が必要なのが、脳梗塞の原因となる「心房細動」です。
「年のせいだから」と放置せず、まずは一度ご相談ください。
不整脈
不整脈

「急に胸がドキドキする」
「脈が飛ぶ感じがして気持ち悪い」
「ふっと気が遠くなることがある」
こうした症状は、心臓からの重要なサインかもしれません。
不整脈には、放置しても心配ないものと、治療しないと命に関わるものがあります。
特に注意が必要なのが、脳梗塞の原因となる「心房細動」です。
「年のせいだから」と放置せず、まずは一度ご相談ください。
心房細動(Atrial Fibrillation: AF)は、臨床現場で最も遭遇する不整脈の一つであり、加齢とともに有病率は増加します。
通常、心臓は洞結節から規則的に出る電気信号に従って拍動しています(洞調律)。
しかし、心房細動では心房内の至る所で無秩序な電気興奮(リエントリー等)が発生し、心房が1分間に400~600回ほど細かく震えている状態となります。
この状態では、心房の収縮機能(心房キック)が失われるため、心室への血液充填がやや効率の悪い状態となり、心不全の誘因となることがあります。
また、房室結節を通って心室へ伝わる電気信号も不規則になるため、脈の間隔がバラバラになり、心電図は「絶対的不整」を呈します。
心房細動で最も注意すべき合併症は脳梗塞です。心房が細かく震えることで、左心房の一部である左心耳内で血液の流れがよどみ、血栓が出来やすくなります。
この血栓が剥がれて血流に乗り、脳の太い血管を閉塞させると「心原性脳塞栓症」を引き起こします。
心房細動の症状は多様であり、生活の質に大きく影響します。
脈が速くなる・バラバラになることで生じます。
頻脈による心不全兆候や、心拍出量の低下により生じます。
頻脈に伴う心筋酸素需要の増大により、胸の痛みを感じることがあります。
特に高齢者では、心房細動の停止直後に心臓が一時的に数秒間止まってしまうことがあります(徐脈頻脈症候群)。
全く自覚症状がないことも少なくありません。症状がないからといって、脳梗塞などの塞栓症リスクが低いわけではなく、注意が必要です。
心房細動は単一の原因ではなく、複数のリスク因子が重なって発症します。
そのため、心房細動の治療だけではなく、基礎疾患や生活習慣の管理も重要です。
加齢に伴う心房筋の線維化や変性により、電気の流れが乱れやすくなります。
左室肥大や心房負荷を増大させ、心房が拡大しやすくなります。
心房内圧の上昇や容量負荷が原因となります。
慢性的な炎症や自律神経バランスの変化を通じて、心房リモデリングを促進します。
睡眠中の低酸素状態や胸腔内圧の変動により、交感神経が刺激され、発作のトリガーとなることがあります。
過度の飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足なども原因となります。
診断には、発作時の心電図記録が必要です。当クリニックでは、「隠れた不整脈」を見逃さないために、複数の検査を組み合わせて評価します。
脈のリズムを確認する基本的な検査です。心房細動の波形(f波)の有無やRR間隔のばらつき、左室肥大などを評価します。
小型の記録器を身につけて、
心房の拡大、心臓弁膜症の有無、心機能を評価し、治療方針を検討します。被ばくもなく、体への負担が少ない検査です。
甲状腺機能亢進症(FT4,TSH)など、心房細動の原因となりうる疾患の有無を調べます。また、心不全マーカー(BNP/NT-proBNP)、腎機能、肝機能などを確認し、薬剤選択のための参考にします。
当クリニックでは、ご自宅で行える検査に対応しており、必要に応じてCPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)の導入・管理も行います。
心房細動の治療は、脳梗塞を予防する抗凝固療法・脈の速さを整えるレートコントロール・脈のリズムを整えるリズムコントロール、の3つが大きな柱になります。
心房細動の治療の中で、最も重要な目的の一つが脳梗塞の予防です。CHADS2スコアやCHA2DS2-VAScスコアを用いて脳梗塞リスクを評価し、適応を判断します。あわせて出血リスクも丁寧に評価します。
現在、第一選択となることが多い薬剤です。定期的な採血が不要で、食事制限もほとんど必要ありません。
また、ワルファリンと比較して頭蓋内出血のリスクが低いといわれています。
機械弁置換術後や僧帽弁狭窄症など弁膜症性心房細動に対しては、現在も唯一の選択肢となります。
定期的な採血に加え、ビタミンKを含む食品との相互作用や、薬の飲み合わせに注意が必要です。
心房細動そのものは残したまま、脈が速くなりすぎないように心拍数を調整する方法です。
β遮断薬や非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬、ジギタリス製剤などを用いて調節します。
ご高齢の方や、症状が軽い/ほとんどない方で選択されることがあります。
抗不整脈薬を用いて、心房細動を洞調律に戻し、その状態を出来るだけ維持することを目指す治療です。
根治(長期的な洞調律維持)を目指す場合、カテーテルアブレーション(経皮的心筋焼灼術)が有効な選択肢となります。
当クリニックは、アブレーションの適応があるかどうか見極め、必要な方を適切なタイミングで専門施設へご紹介します。
治療後のフォローアップや慢性期の管理は引き続き当クリニックで行うことが出来ます。
なかには、心房細動に伴って脈が極端に遅くなる場合(徐脈性心房細動)や、長いポーズが見られる場合があります。
ホルター心電図や長期間パッチ型心電計で脈の状態を評価し、徐脈性心房細動や洞不全症候群(徐脈頻脈症候群)が疑われる場合には、ペースメーカー植え込みが必要か判断できる専門病院へ紹介します。
心房細動以外にも多くの不整脈があります。当クリニックではそれぞれの病態に応じた適切なアドバイスを行います。
検診で最もよく指摘される不整脈で、上室性期外収縮と心室性期外収縮があります。
心エコーで心機能や弁膜症を確認し、問題なければ経過観察となります。
動悸や胸の不快感などで日常生活に支障がある場合には、生活習慣を見直しながら、必要に応じて、漢方薬や抗不整脈薬などを検討します。
突然スイッチが入ったように脈が速く(しばしば150回/分以上)なり、突然止まるのが特徴です。
カテーテルアブレーションによる根治率(完治する確率)が非常に高く(一般的に90%以上)、診断がついた場合は専門病院へ紹介を検討します。
めまい・ふらつき・失神の原因となることがある不整脈で、洞不全症候群や房室ブロックなどがあります。
薬だけの対応が難しい場合も多く、ペースメーカー植え込みが必要となる場合があります。
当クリニックでは、ホルター心電図や長期間パッチ型心電計で脈の状態を評価し、ペースメーカーの適応が疑われる場合には、専門病院へ連携・紹介いたします。
心室から発生する不整脈で、動悸・胸痛・意識消失、場合によっては突然死の原因となる危険な不整脈です。
当クリニックの外来で疑われた場合には、迅速に救急対応可能な医療機関と連携し、必要な検査・治療につなげます。
不整脈は、しばらく経過観察でよいものから、脳梗塞や突然死を防ぐために、できるだけ早く治療を始めた方がよいものまで、さまざまなタイプがあります。
特に心房細動は、自覚症状がほとんどない場合でも、水面下で脳梗塞のリスクが進行していることがあり、注意が必要です。
当クリニックでは、1週間程度の連続記録が可能なパッチ型心電計や心エコーなどを組み合わせることで、不整脈の見落としを出来る限り減らします。
また、カテーテルアブレーションやペースメーカー植え込みが必要な場合には、最適なタイミングで専門病院へご紹介します。
「脈がおかしい」「健診で不整脈を指摘された」など、少しでも気になることがあれば、自己判断せずに当クリニックへご相談ください。
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